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新年のごあいさつ(2021年元日:編集日時は随時更新)
一般社団法人 社会福祉経営全国会議
会 長 茨木 範宏
新年あけましておめでとうございます。2020年はコロナに始まりコロナに明け暮れた1年でした。そして社会福祉事業も大きな影響を受けました。
政府が緊急事態宣言を出しても、社会福祉施設は「社会生活を維持するうえで必要不可欠な施設」として事業継続が求められました。国内でのコロナ発生施設が2100カ所を超えましたが、社会福祉の現場はその最前線で、自粛やテレワークとも無縁ななか、職員は緊張と不安をもちながらも、利用者さんの命と健康を守り、暮らしと権利を守り続けて踏ん張っています。
そうした中で国の政策はといえば、あのアベノマスクや一斉休校要請に象徴される「思いつき」と、「静かに食べろ」「夜の町へ行くな」と要請はするが、その補償は不十分なままです。そして新しい首相は「自助、まずは自分でやってみろ」を繰り返すだけでした。社会保障政策も、ICTやロボットの活用によるデジタル化と生産性の向上、規制緩和による配置基準の見直し、そして社会福祉法人には合併や連携により大規模化することを求めています。何か方向がおかしくないか、これらの対策だけでは抜本的な解決にはなりません。コロナで明らかになった社会福祉の経営基盤・事業基盤のもろさを改善し、ゆとりのあるものに変えることで、平時のみならず緊急時にも対応できる、懐の深い経営となるのだと思います。
こうした中で、昨年4月30日に「一般社団法人 社会福祉経営全国会議」が4年の準備期間を経て発足しました。発足後、コロナ対策を求めた厚労省交渉をはじめ、経営実態調査、財務・労務研修、地域懇談会の開催、権利としての福祉を守る共同行動など、学び、つながり、運動するとともに、経営力を高める実践に注力してきました。
社会福祉法人の経営者のみなさんがこの仲間に加わっていただき、ご一緒に「権利としての社会福祉」を再構築し、誰ひとり粗末にされることのない社会をつくるために力を合わせていければと願っています。2021年が新しい時代の福祉の幕開けになることを祈り、新年のあいさつといたします。これからもよろしくお願いいたします。
2021年元日
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