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「緊急事態宣言の拡大にあたって」声明

緊急事態宣言の拡大にあたって茨木範宏会長より声明が出ましたので発信いたします。

20210114緊急事態宣言拡大にあたって

2021/1/14

緊急事態宣言の拡大にあたって

一般社団法人 社会福祉経営全国会議

会長  茨木範宏

 コロナ禍のなか、日頃よりの社会福祉経営に携わるみなさん、そして全国の福祉現場で利用者さんや子どもらの、いのちと暮らしを守り奮闘されている福祉従事者のみなさんに、あらためまして敬意を表します。

 さて政府が1月7日に関東の4都県(東京・神奈川・埼玉・千葉)に続いて、昨日新たに7府県(栃木・愛知・岐阜・京都・大阪・兵庫・福岡)に緊急事態宣言を発出しました。国内のコロナ感染者数が30万人を超え、特にここ3週間で10万人増えるなど、拡大ペースが加速化しています。その結果、医療機関のひっ迫により医療崩壊の危機が現実のものとなっています。菅首相は「1か月後に必ず改善させる」と繰り返し結局は自粛の要請だけで、改善の根拠となる具体的な対策はとぼしく、世論調査では8割近くが宣言が遅いと答えるなど、国民の不信と不安を生んでいます。

 そのなか、再度の緊急事態宣言が出されても、社会福祉施設は「社会生活を維持するうえで必要な施設」として利用者・家族・地域の福祉を維持するために事業継続します。しかしこの1年のコロナ対応のなかで、自衛努力だけではどうにもならないことが明らかになり、事業を行ううえで必要な公的支援もまた明らかになりました。

1.感染症対策への支援

従事者・利用者への定期的なPCR検査の国費での実施、感染者の入院保障、集団感染施設への公的な支援、自治体間格差の是正など

2.経営維持への支援

 利用自粛や休所による減収補償、介護・障害の報酬の月額方式への転換、人員・設備基準の改善など

3.人材確保への支援

 賃金・労働環境の改善、福祉の専門性の確保、人材産業の規制など

社会福祉事業者は緊急事態宣言下においても、利用者・家族のくらしと権利を守り、地域の福祉を守り、職員と利用者の感染リスクの中でも経営を守っています。それを保障するためにも、わたしたちは上記の公的支援を求めます。さらに全国の社会福祉経営に携わるみなさんとご一緒に「権利としての社会福祉」を守り発展させるため奮闘いたします。